シマトネリコ

シマトネリコは、明るい緑の葉色が、常緑樹らしくない爽やかさを醸します。
白を基調としたナチュラルモダン、シンプルモダンな外構に非常に良く映えます。常緑樹ですが、エントランスを明るくシャープに演出できます。

• シマトネリコとは
• シマトネリコの育て方
• シマトネリコのネット通販
• 庭のシマトネリコ

シマトネリコ

シマトネリコの花期は5〜6月頃で、白くて小さい花を多数つけます。
夏の終わりから秋にかけて鞘エンドウに似た小さな実を付けますが、シマトネリコは雌雄別株なので結実させるには雄雌それぞれが必要です。
比較的成長が早い樹木なので、秋に収穫した実を翌春に蒔き、発芽させ育てることもできます。幼木は鉢上げし、室内の観賞用にも向いています。
シマトネリコは葉が明るい緑色のため、また枝振りが粗で繊細な樹形なため、常緑樹の庭木らしからぬ明るく爽やかな印象を与える樹木として、近年、シンボルツリーとして大人気です。風にそよぐ姿が美しく、涼しげな枝ぶりが魅力です。
シマトネリコの「シマ」は縞ではなく、島トネリコという意味です。本来、沖縄から中国、インドにかけて自生する植物なので、関東以南の温暖な地域での植栽が適しています。そのため、寒気に当たると落葉することがあります。

シマトネリコ

モクセイ科トネリコ属
学名：Fraxinus griffithii
別名：島トネリコ、タイワンシオジ
半常緑樹／高木

シマトネリコの育て方

シマトネリコの育て方（植え付け、剪定、病害虫）を紹介します。

シマトネリコの植え付け

シマトネリコは常緑樹なので、植え付けに適しているのは春（3月〜6月）と秋（9月〜10月）です。
根が粗いので、大きく成長した木の移植はやや困難です。移植しなければいけない場合は、3月下旬〜4月上旬が最適です。剪定で葉を少し落とし、蒸散を抑えてから移植すると、木の負担が軽減されます。
植え付ける前には、根がよく張れるように地中の石等を取り除きましょう。 また、バーク堆肥や腐葉土を2〜3割ほど混ぜ込んで植付けると、通気性が良くなります。
シマトネリコの植え付けには日当たり、水はけの良い場所が適しています。 ただ、西日が強く当たる場所よりも、半日陰くらいの方がシマトネリコは元気良く生育するようです。
シマトネリコは耐陰性があり、潮風にも強いので植付け後はあまり手のかからない樹木です。追肥も特に必要としません。
反面、乾燥にはやや弱いので、鉢植えの場合は土の表面が乾いていたら十分に水を与えましょう。 地植えの場合は、余程の乾燥でなければ問題ないようです。
また、環境に適用しようとして、1年目の秋から冬にかけて落葉することが多いようです。2、3年で環境に馴染みます。
温暖な気候が適していますが、気温が０度以下にならなければ屋外での越冬も可能です。少しくらい葉が落ちても、4月頃には新芽が芽吹くでしょう。

シマトネリコの剪定

しなやかな枝ぶりが魅力なので、枯れ枝、徒長枝、バランスを乱す枝を剪定します。
ただし、環境が合っていると、成長が早いので毎年の手入れが必要になります。高さを維持したい場合や小さくまとめたい場合は、主幹を節上で詰めます。
常緑樹の剪定適期は、早春から初夏とされています。常緑樹の多くは温暖な気候帯に自生するので、冬場に剪定すると寒気にさらされて弱ってしまいます。伸びすぎた枝があった場合は7月頃に切り戻します。
葉を密に繁らすよりも、適度に風通し良くしておく方が、光沢のある葉が美しく揺れると同時に、病害虫の発生を防ぐことになります。
枝分かれの元から、不要な枝を間引いて、枝を透かしていきます。枝先を切り詰める場合は、両脇の枝を残して、真ん中の力強い枝を元から間引きます。
枝が込み合うと、葉がすぐに密集してしまいます。できるだけ横芽ではなく、縦芽を残すと美しい樹形へと成長していきます。

シマトネリコの病害虫

シマトネリコの病害虫として、ハダニやカイガラムシが報告されてますが、比較的まれなようです。
また、イモムシによる葉の食害があるようです。
一般的に、害虫がつきにくく、シマトネリコは初心者向きな庭木とされています。

シマトネリコのネット通販

庭木の購入はネット通販が便利ですよ。現物が見られないというデメリットもありますが、気に入った品種や花色、珍しい希少種などが確実に購入できます。 現物の画像を掲示しているネットショップもあるので、シマトネリコ購入時の参考になります。在庫保管のコストが抑えられる分、ネット通販のほうが店舗価格より安い傾向があります。

シマトネリコの庭

独特の小ぶりな葉が規則的に並ぶ様子が軽やかで、爽やかな印象を持つシマトネリコですが、最近はカブトムシの木として評判のようです。 若木では少ないようですが、ある程度の成木を中心にカブトムシがたくさん群がってくることが報告されています。 シマトネリコは沖縄〜インドにかけて自生する常緑樹なので、クヌギなど落葉樹の雑木林を生息地とする日本のカブトムシがシマトネリコに群がる理由は良くわかっていませんが、盛んに集まっては樹皮を齧って樹液を舐めているようです。男の子がいる家庭でしたら、シンボルツリーにシマトネリコはどうでしょうか。